finetrackオールロードショーツ、色々凄かった。

こんにちは！
BETTER BICYCLES ONOMICHIの馬場です。

先月末よりベタバイにてお取り扱いさせて頂いているfinetrackさん。
こちらのオールロードショーツを穿いて、これまで200kmぐらいライドしてみました。

＊安心してください。TOPOのショーツの下にfinetrackのオールロードショーツを穿いていますよ。

使ってみた感想としては、「最高のサイクリング用インナーショーツ」ということがわかりました。

詳しいディティールやテックについてはfinetrackさんのWebでご確認いただくとして、
ここからは私個人的な感想と見解を述べさせて頂きますね。

オールロードショーツの開発コンセプトを見てみると、最も重要視しているのは「ムレないこと」だと思われます。

これについては確かにその通りで、一般的なパッド付きインナーよりもかなり快適です。

インナーショーツはその上にボトムスを穿くのが前提なので、使用している生地はメッシュ状であることが当然かと。
しかしパッドに関しては既存のレーサーパンツと同じものを使用していることが多く、ここがムレてしまうのが問題でした。

ここを解決するためにfinetrackさんは独自のパッドシステム「リンクドライ®︎パッド」を作ってしまいました。
パッドは世界的に有名なメーカー「Elastic interface」から取り寄せれば高機能なパッドがいくらでも見つかる現代において、「自分たちの目標とするものではないから」という理由でオリジナルパッドを作られるとは。。。

このリンクドライ®︎パッドの構造は５層となっており、

1,汗を離す撥水ドライレイヤー®
2,肌から汗を吸い上げるベースレイヤー
3,水を下に通過させる導水パッド
4,衝撃吸収するウレタンフォーム
5,ここまで来た汗を拡散させることで濡れ戻りを防ぐベースレイヤー生地

という構造になっているのですが、これをさらに接着剤なしで縫製のみで取り付けています。
これば結構なキモでして、接着剤を使用するとどんなに高機能な素材でも通気性や吸水性が失われてしまいます。

しかし、ステッチを入れてしまうと肌にあたって痛くなるんじゃないかと思いまして
よく見てみると、全てのステッチが裏表逆になっています。

しかも！ステッチは高級インナーに使用されるフラットシーマ（4本針）となっています。
フラットシーマはその名の通りステッチ部分の凹凸がないフラットな縫い目となりますが、これは専用のミシンを使わなければ出来ず、しかも針の本数が多いため調整も大変。誰でもできるというわけではない手間のかかるステッチなのです。

このフラットシーマのおかげで接着剤を使用せず、ムレにくいパッドが実現出来ているということですね。

確かに最近30℃を超える日中のライドでかなり汗をかいていても、インナーショーツの中は結構サラサラ。
ムレムレとは無縁の快適ライドでした。

ショーツ全体の生地もドライレイヤー®︎が使われているので汗処理も完璧。
透け感もすっごい恥ずかしい！というほどではありませんので温泉に行く時も大丈夫！

クッション性についてはビブショーツに使われているような前述のElastic interface社のパッドに比べると衝撃吸収性は低め。
しかしあるとないとではやはり結構違います。オールロードショーツを穿いた翌日に普通の下着着用でライドすると、路面からの衝撃を感じて「痛っ」と思ってしまいました。

ちなみに私が使用しているサドルはBROOKSのカンビウム。サドルにはウレタンなどのクッションが入っていない表面硬めのタイプです。

既にベテランとなってしまった私はパッドなしでも大丈夫な豪ケツとなってしまいましたが、まだサイクリングの時にお尻が痛む方にはパッド付きショーツが最適解だと思います。

そして！このオールロードショーツの驚きポイントはさらにあり、なんとショーツタイプなのにズレないということ。
しかも滑り止めのシリコンなどがないのに！！

これはかなり凄いことなのですが、なぜズレないのかを分析してみました。
Webにも情報がないので個人的見解ですが、おそらくウエスト部分のカーブベルト（前と後ろの高低差）と、立体的なパターンのおかげかもしれません。

前傾姿勢でズレがちな背中側を気にすることなくライドに集中できますし、滑り止めでお肌がイタタとなることもなく、ゴムがきつくて脱いだ後にくっきり跡が残ることもありません。
これほんとにすごいです！
至る所にシリコンなどの滑り止めを使いがちなサイクルウエアと違ってストレスフリーなのでライド後のさまざまなアクティビティをそのまま楽しめます。

ムレないズレない痛くないオールロードショーツ。
これがあればお手持ちのテック系ボトムスが快適サイクリングウェアになってしまいます。
常にサドルとの接触で痛みやすいビブショーツよりもかなりロングライフで使用できそうなところも◎

キャンプ・カヤック・ドボン・カフェ・コーヒーなど、無限の遊び場があるこのエリアで
様々なライドを楽しみたい人たちに自信を持っておすすめします！